個人事業主の方にとって、法人カードは経費精算の効率化や、複数枚発行による管理の効率化、割引やポイントの利用によるコスト削減など、さまざまなメリットがあります。
本記事では、法人カードの基礎知識から、個人事業主に適したカードの選び方、おすすめの法人カードまで、詳しく解説していきます。
クレジットカードの審査について
法人カードを申し込む際には、クレジットカードの審査に通る必要があります。
審査では、以下の3つの要素が重視されます。
- 法人の信用情報
- 代表者の信用情報
- 法人の財務状況
個人事業主の場合、法人の信用情報や財務状況は、代表者の信用情報や財務状況が反映されます。
審査が甘いクレジットカードとは
審査が甘いクレジットカードには、以下のようなものがあります。
- 年会費無料のカード
- 入会審査が簡単なカード
- 専業主婦でも申し込めるカード
ただし、審査が甘いクレジットカードは、ポイントやマイルの還元率が低いなどのデメリットもあります。
個人事業主であれば年収はどのように審査に影響するか
個人事業主の場合、年収は審査に影響しますが、それほど重要視されるわけではありません。
むしろ、法人の信用情報や財務状況、代表者の信用情報や財務状況の方が、審査に大きく影響します。
個人事業主に適したクレジットカードの選び方
個人事業主に適したクレジットカードの選び方のポイントは、以下のとおりです。
- コストや資金繰りに効果的なカードを選ぶ
- ポイントやマイルの還元率を重視する
- 付帯サービスが充実しているカードを選ぶ
コストや資金繰りに効果的なカードの選び方
個人事業主の場合、経費をクレジットカードで支払う際には、利用限度額や手数料を重視して選ぶとよいでしょう。
また、法人カードによっては、経費精算を簡単にできるサービスが用意されていることもあります。
おすすめの個人事業主向けクレジットカードとその利用方法
個人事業主向けのクレジットカードには、以下のような商品があります。
- 三井住友カード ビジネスカード(法人用)
- 三菱UFJニコス ビジネスカード
- オリコカード ビジネスアドバンス
- セブンカード・プラス
- JCB法人カード
これらのカードは、いずれも個人事業主に適した特徴を備えています。
クレジットカードの経理処理全般
法人カードは、経費精算の効率化に役立つ便利なサービスです。しかし、経理処理を誤ると、税務上のトラブルにつながる可能性があります。
そこで、本章では、クレジットカードの経理処理全般について解説します。
経費としてのクレジットカードの活用方法
法人カードで支払った費用は、原則として経費として計上することができます。
経費として認められる費用は、以下のとおりです。
- 営業活動に直接関連する費用
- 事業の維持・運営に必要な費用
ただし、個人的な利用分は経費として認められないため、注意が必要です。
青色申告でのクレジットカードの経費扱い
青色申告では、クレジットカードで支払った費用を、そのまま経費として計上することができます。
ただし、上記同様、個人的な利用分は経費として認められないため、注意が必要です。
明細書を確定申告に活用する方法
クレジットカードの明細書は、確定申告の際に必要となる書類です。
明細書には、利用日や利用金額、利用先などの情報が記載されているため、必ず保管しておきましょう。
クレジットカードの会計および税務処理
クレジットカードで支払った費用は、会計処理と税務処理の両方が必要です。
クレジットカードの経費仕上げの基本
クレジットカードで支払った費用は、以下の手順で経費仕上げを行います。
- クレジットカードの明細書を確認し、経費となる費用を抽出する
- 抽出した費用を、勘定科目ごとに分類する
- 分類した費用を、会計帳簿に記帳する
クレジットカードによるポイント還元やキャッシュバックの経理処理方法
クレジットカードのポイント還元やキャッシュバックは、原則として雑収入として計上します。
ただし、ポイントやキャッシュバックを経費として計上したい場合は、会計処理の変更が必要です。
ポイントやキャッシュバックを経費として計上する方法
ポイントやキャッシュバックを経費として計上するには、以下の手順で行います。
- クレジットカードの明細書を確認し、ポイントやキャッシュバックを抽出する
- 抽出したポイントやキャッシュバックを、経費科目で計上する
- 経費科目で計上したポイントやキャッシュバックを、雑収入で相殺する
個人事業主向けクレジットカードの利用事例
個人事業主向けクレジットカードは、営業活動に必要な費用を支払うのに便利です。
以下に、個人事業主向けクレジットカードの利用事例をいくつかご紹介します。
- 出張や接待に
個人事業主は、営業活動のために出張や接待を行う機会が多いでしょう。
法人カードを利用すれば、出張旅費や接待費などの経費精算を簡単に行うことができます。
- 設備投資に
個人事業主は、事業を拡大するために設備投資を行うことがあります。
法人カードを利用すれば、設備投資費用を分割払いできるため、資金繰りの負担を軽減することができます。
- 会費や月額利用料に
個人事業主は、業界団体や商工会議所などの会費や、クラウドサービスなどの月額利用料を支払うことがあります。
法人カードを利用すれば、これらの費用をまとめて経費として計上することができます。
年会費や口座開設、領収書などの取扱い
個人事業主向けクレジットカードを利用するには、年会費や口座開設、領収書などの取扱いについて知っておく必要があります。
年会費の経費計上方法
個人事業主向けクレジットカードの年会費は、原則として経費として計上することができます。
ただし、年会費が1万円を超える場合は、クレジットカードの明細書に必要事項を記載して、確定申告書に添付する必要があります。
口座開設時のクレジットカード審査
個人事業主向けクレジットカードを申し込む際には、クレジットカード審査に通る必要があります。
審査では、法人の信用情報や代表者の信用情報、法人の財務状況などが考慮されます。
領収書の活用法
個人事業主向けクレジットカードを利用した経費は、領収書を保管して、確定申告書に添付する必要があります。
領収書には、以下の情報が記載されている必要があります。
- 日付
- 取引先
- 金額
- 品目
法人向けカードのおすすめサービス
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MIYABI CARD(VISA)
出典元:https://miyabi-gc.jp/visa.html
- 創業間もない事業者や個人事業主でも審査を受けられる
- 決算書の提出が不要で最短3営業日の発行が可能
- 年会費は初年度無料、次年度以降も16,500円(税込・経費計上可)
- 限度額は最大500万円で事業拡大にも対応
- ポイント還元率は0.5%※でビジネス経費でもポイント付与 ※一部商品で変動あり
- 後から分割払いへの変更も可能
- 海外利用時のサポートも充実しているのがメリット
MIYABIカードは、創業して間もない企業代表者や個人事業主でも審査を受けられるのが大きな魅力です。 WEBから簡単に申し込み可能で、発行までの期間も最短3営業日とスピーディです。経費支払いでポイントが貯まるなど、ビジネスに役立つ機能も満載です。
※MIYABI CARDは、企業名義ではなく企業代表者や個人事業主の「個人」名義で申込/契約を行うカードです。また、審査は企業与信ではなく個人与信のため、個人のクレジットヒストリーに影響します。
JCB MIYABI CARD
JCB MIYABI CARDは、ビジネスをサポートする充実の特長を備えたビジネスカードです。
- 個人事業主も利用可能
- 年会費は初年度無料、次年度以降11,000円(税込・経費計上可)
- ポイント還元率1% (200円ごとに2ポイント)
- 接待交際費や事業経費、公共料金でもポイント付与
- 効率的な資金運用※最長53日間の支払い延長
- ショッピング限度額最大300万円
JCB MIYABI CARDは、初年度年会費無料で高いポイント還元率が魅力的です。ビジネス経費でもポイントが貯まり、豊富な特典でビジネスライフを強力にサポート。キャッシング・分割払いにも対応し、最大300万円の高い限度額設定です。個人事業主も利用可能で、追加カードの発行や利用明細の確認も簡便。ETCカードや従業員カードの追加発行も可能で、ビジネスニーズを幅広くカバーする総合的なビジネスカードと言えます。
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GMOあおぞらネット銀行のMastercardプラチナデビットカード
出典:https://gmo-aozora.com/promotion/lp/priv_debit_customer/
GMOあおぞらネット銀行のMastercardプラチナデビットカードは、以下の特徴を持つ法人・新設法人向けのカードです。
- 最大1.2%の高還元率でビジネス支出が有益な投資に
- カスタマーステージ最高ランクで、ATM出金手数料・他行振込手数料が月20回まで無料
- 頻繁な金融取引を行う企業ならば、これらの優遇措置によるコスト削減効果が大きい
- 不正利用補償やリアルタイム通知など、高いセキュリティも備わっている
つまり、ビジネス支出に対する高還元率と手数料無料化で経費節減が図れ、加えてセキュリティ面での安心感も得られるため、法人・新設法人の日常的な運営に適した実用的なデビットカードと言えます。
GMOあおぞらネット銀行のビジネスデビットカード
出典元:https://gmo-aozora.com/promotion/lp/business-debit/
GMOあおぞらネット銀行のビジネスデビットカードは、以下の特徴を持つサービスです。
- 新設法人や創業期の企業、経営者向けに設計された金融サービス
- 与信審査が不要で、迅速かつ手軽にカードが入手可能
- 日額最大2億円(マスターカードは1,000万円×20枚)の高い利用限度額で柔軟な資金調達が可能
- 年会費や維持費が無料で経営コストを抑制できる
- 利用額の最大1%がキャッシュバックされるなど、経済的メリットが大きい
つまり、創業期や急な資金ニーズにも対応でき、低コストで資金の流動性を確保することができる実用的なビジネスデビットカードと言えます。
個人事業主のためのクレジットカード選びと活用法のまとめ
個人事業主向けクレジットカードは、経費精算の効率化や資金繰りの改善に役立つ便利なサービスです。
本記事では、個人事業主向けクレジットカードの基礎知識から、選び方、活用法まで、詳しく解説してきました。
個人事業主向けクレジットカードの比較
個人事業主向けクレジットカードは、さまざまな種類があります。
以下に、個人事業主向けクレジットカードの比較ポイントをまとめます。
- 年会費
- ポイントやマイルの還元率
- 付帯サービス
- 利用限度額
- 審査の難易度
最適なクレジットカードの選び方
個人事業主向けクレジットカードを選ぶ際には、以下のポイントを押さえるとよいでしょう。
- 自社の事業内容や規模に合ったクレジットカードを選ぶ
- ポイントやマイルの還元率を重視する
- 必要な付帯サービスを備えたクレジットカードを選ぶ
- 利用限度額を適切に設定する
- 審査の難易度を把握する
クレジットカードの効果的な利用法の再確認
個人事業主向けクレジットカードを効果的に利用するためには、以下の点に注意しましょう。
- 経費として認められる費用を利用する
- 領収書をきちんと保管する
- 経理処理を正しく行う