Bizsolコラム

新電力導入前に考慮すべきポイント

作成者: ビズソル編集部|2023.10.06

新電力は、大手電力会社から電気を購入するのではなく、小規模な電力会社から電気を購入する仕組みです。近年、新電力への乗り換えが注目を集めており、企業においても導入を検討するケースが増えています。

新電力とは何か

新電力とは、大手電力会社以外の小規模な電力会社を指します。電力小売全面自由化の開始に伴い、2023年現在、日本には約600社を超える新電力が存在しています。

新電力と大手電力会社の主な違いは、以下のとおりです。

  • インフラの違い
    • 大手電力会社は、発電所から送電線、配電線を自社で保有しています。
    • 新電力は、大手電力会社から送配電網を借り受けて、電気を供給しています。
  • 価格の違い
    • 大手電力会社は、国の定める規制価格で電気を販売しています。
    • 新電力は、自由に価格を設定することができます。
  • サービス内容の違い
    • 大手電力会社は、基本料金と従量料金で電気を販売しています。
    • 新電力は、基本料金ゼロや、再生可能エネルギーの割合を指定できるなど、さまざまなサービスを提供しています。

新電力の新制度について

2023年4月、新電力に関する新たな制度がスタートしました。具体的には、以下の2つの制度が導入されました。

  • 新電力の予備選
    • 大手電力会社から送配電網を借り受ける新電力会社は、予備選に参加する必要があります。
    • 予備選を通過した新電力会社は、大手電力会社から送配電網を借り受けて、電気を供給することができます。
  • 新電力新規参入企業
    • 大手電力会社と資本・人材・技術面で連携する企業は、新規参入企業として認定されます。
    • 新規参入企業は、従来の新電力会社よりも、大手電力会社から送配電網を借り受けやすくなります。

これらの制度は、新電力の参入を促進し、電力市場の競争を活性化させることを目的としています。

新電力導入前に考慮すべきポイント

新電力導入を検討する際には、以下のポイントを事前に考慮しておくことが重要です。

  • 料金
    • 新電力は、大手電力会社よりも料金が安い傾向にあります。
    • ただし、中には料金が高い新電力会社も存在するため、複数社を比較検討することが大切です。
  • サービス内容
    • 新電力は、さまざまなサービス内容を提供しています。
    • 自社のニーズに合ったサービスを提供している新電力会社を選ぶことが重要です。
  • 信頼性
    • 新電力会社は、倒産や経営悪化などのリスクがあります。
    • 財務状況や経営状況を事前に確認しておくことが大切です。

新電力のメリットとデメリット

新電力には、以下のメリットとデメリットがあります。

メリット

選択肢が増える

新電力の登場により、電力会社を選ぶ選択肢が広がりました。大手電力会社1社だけだった時代とは異なり、現在は約600社を超える新電力から選ぶことができます。これにより、電気料金やサービス内容、エネルギー源など、さまざまな条件で比較検討できるようになり、自分に合った電力会社を選ぶことができるようになりました。

電気料金の節約

新電力は、大手電力会社よりも料金が安い傾向にあります。また、基本料金ゼロや、再生可能エネルギーの割合を指定できるなど、さまざまな割引やサービスが用意されているため、自社のニーズに合ったプランを選ぶことで、電気料金を節約することができます。

例えば、ある新電力会社では、基本料金をゼロ円に設定しているプランを用意しています。また、別の新電力会社では、再生可能エネルギーの割合を100%に設定できるプランを用意しています。

エネルギー源への配慮

新電力の中には、再生可能エネルギーを積極的に活用している会社があります。再生可能エネルギーは、化石燃料に比べて環境負荷が低いため、環境に配慮した電気を利用することができます。

例えば、ある新電力会社では、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを100%使用しているプランを用意しています。

デメリット

品質への不安

新電力は、大手電力会社と比較して、知名度や実績が低い会社も存在します。そのため、品質やサービスの面で不安を感じる人もいます。

新電力会社は、大手電力会社から送配電網を借り受けて電気を供給しているため、電気の品質や供給は、大手電力会社と同等です。しかし、サービス内容やサポート体制は、新電力会社によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。

倒産リスク

新電力は、大手電力会社と比較して、倒産や経営悪化などのリスクがあります。倒産した場合、電気の供給が停止する可能性があるため、注意が必要です。

新電力会社は、電力小売全面自由化に伴い、近年急増しています。しかし、その一方で、倒産や経営悪化に陥る新電力会社も出てきています。

新電力に乗り換える際には、倒産リスクを十分に考慮し、信頼できる会社を選ぶことが大切です。

乗り換え手間

新電力に乗り換えるためには、手続きが必要です。手続きは、インターネットや郵送で行うことができますが、手続きが煩雑で、乗り換えが難しいと感じる人もいるようです。

新電力への乗り換え手続きは、各新電力会社のホームページなどで確認することができます。また、乗り換えサポートサービスを提供している新電力会社もありますので、活用するのも一つの方法です。

おすすめの新電力会社:ハルエネでんき


出典元:https://haluene.co.jp/low-voltage/

「ハルとくでんき」は、さまざまな事業体向けに特化した電力プランを提供するサービスです。このサービスの目玉は、全国どこでも(離島を除く)アクセス可能である点です。これにより、地理的な制限に関係なく、事業所や飲食店など多様なビジネスが利益を得ることができます。また、ハルとくでんきは、顧客の具体的な使用状況に合わせたカスタマイズされた電力プランを提供することで、利用者に最大限の柔軟性とコスト効率を提供しています。

新電力への切り替え方

新電力に乗り換えるためには、以下の手順で手続きを行います。

  1. 適切な契約プランを選ぶ
  2. 契約手続きを行う

適切な契約プランを選ぶ

新電力会社によって、さまざまな契約プランが用意されています。自社のライフスタイルや電気使用量に合ったプランを選ぶことが大切です。

ライフスタイルに合わせた選択

新電力会社は、家庭向けプランや事業所向けプランなど、さまざまなプランを用意しています。

家庭向けプラン

  • 基本料金ゼロのプラン:毎月の基本料金が無料になるプラン
  • オール電化住宅向けのプラン:オール電化住宅に適したプラン
  • 時間帯別料金のプラン:時間帯によって料金が変わるプラン
  • 再生可能エネルギーの割合を指定できるプラン:再生可能エネルギーの割合を指定できるプラン

事業所向けプラン

  • 電気使用量が多い事業所向けのプラン:電気使用量が多い事業所に適したプラン
  • 再生可能エネルギーの割合を指定できるプラン:再生可能エネルギーの割合を指定できるプラン
  • 従量料金のプラン:従量料金で電気を利用するプラン

シミュレーションによる比較

新電力会社が提供するシミュレーションツールを利用して、料金やサービス内容を比較検討することもできます。

シミュレーションツールを利用することで、自社の電気使用量やライフスタイルに合ったプランを選ぶことができます。

シミュレーションツールの利用方法

  1. 新電力会社のホームページでシミュレーションツールを探す
  2. 必要事項を入力してシミュレーションを行う
  3. シミュレーション結果を比較して、最適なプランを選ぶ

契約手続きの手間と方法

新電力への乗り換え手続きは、インターネットや郵送で行うことができます。

必要書類の準備

新電力への乗り換え手続きには、以下の書類が必要になります。

  • 検針票(または供給地点特定番号)
  • 契約者名義
  • 契約者住所
  • 契約者電話番号

連絡手段と手続き方法

新電力会社によって、契約手続きの連絡手段や方法は異なります。

インターネットでの申し込み

  1. 新電力会社のホームページで申し込みフォームに必要事項を入力する
  2. 申し込みフォームを送信する
  3. 新電力会社から連絡があり、手続きが完了する

郵送での申し込み

  1. 新電力会社から送付された申込書に必要事項を記入する
  2. 必要書類を添えて、郵送する
  3. 新電力会社から連絡があり、手続きが完了する

新電力会社の選び方

新電力会社は、大手電力会社とは異なり、さまざまなプランやサービスを提供しています。そのため、新電力会社を選ぶ際には、以下のポイントを押さえることが大切です。

プラン選びのポイント

新電力会社によって、さまざまな契約プランが用意されています。自社のライフスタイルや電気使用量に合ったプランを選ぶことが大切です。

時間帯の利用状況

新電力会社の中には、時間帯によって料金が変わるプランがあります。自社の電気使用量が集中する時間帯を把握した上で、適切なプランを選びましょう。

  • 例えば、昼間はあまり電気を使わず、夜にまとめて使う家庭であれば、夜間の電気料金が安いプランがおすすめです。
  • 一方、昼間も電気をよく使う事業所であれば、昼間の電気料金も安いプランを選ぶとよいでしょう。

割引サービスやキャンペーンの有無

新電力会社によっては、割引サービスやキャンペーンを実施している場合があります。割引サービスやキャンペーンを利用することで、電気料金をさらに安く抑えることができます。

  • 例えば、ある新電力会社では、電気使用量が一定以上になると、割引が適用されるプランを提供しています。
  • 一方、別の新電力会社では、新規契約者限定のキャンペーンとして、一定期間の電気料金が割引になるサービスを提供しています。

新電力会社と大手電力会社の比較

新電力会社と大手電力会社を比較する際には、以下のポイントに注目しましょう。

品質比較

新電力会社は、大手電力会社から送配電網を借り受けて電気を供給しています。そのため、電気の品質や供給は、大手電力会社と同等です。

  • ただし、新電力会社によっては、大手電力会社よりも電気の品質や供給にこだわっているところもあります。

料金比較

新電力会社は、大手電力会社よりも料金が安い傾向にあります。ただし、中には料金が高い新電力会社も存在するため、複数社を比較検討することが大切です。

  • 例えば、ある新電力会社では、基本料金がゼロ円のプランを提供しています。
  • 一方、別の新電力会社では、従量料金が割高なプランを提供しています。

サービス比較

新電力会社は、大手電力会社と比較して、さまざまなサービスやサポートを提供している場合があります。自社のニーズに合ったサービスを提供している新電力会社を選びましょう。

  • 例えば、ある新電力会社では、電気の使用量を見える化するサービスを提供しています。
  • 一方、別の新電力会社では、電気料金の支払いをクレジットカードで行うことができるサービスを提供しています。

新電力を利用する際の注意点

新電力会社は、大手電力会社と比較して、倒産リスクや契約解除時の注意点など、いくつかの注意点があります。

万が一の倒産リスク

新電力会社は、大手電力会社と比較して、倒産リスクがあります。倒産した場合、電気の供給が停止する可能性があります。

  • 倒産リスクを回避するためには、信頼できる新電力会社を選ぶことが大切です。
  • 新電力会社を選ぶ際には、財務状況や経営状況を事前に確認しておきましょう。

契約解除時の注意点

新電力会社を解約する際には、解約金が発生する場合があります。また、新電力会社への移行手続きが必要になる場合もあります。

解約金

新電力会社によって、解約金の有無や金額は異なります。解約金が発生する可能性がある場合は、事前に確認しておきましょう。

新電力会社への移行手続き

新電力会社を解約して、別の新電力会社に乗り換える場合は、新電力会社への移行手続きが必要です。移行手続きは、新電力会社によって異なります。

  • 新電力会社への移行手続きは、インターネットや郵送で行うことができます。
  • 移行手続きの流れは、新電力会社のホームページなどで確認することができます。

おすすめの電力会社

ハルエネでんき

オフィスや飲食店・小売店向け低圧電力サービス


出典元:https://haluene.co.jp/low-voltage/

「ハルとくでんき」は、さまざまな事業体向けに特化した電力プランを提供するサービスです。このサービスの目玉は、全国どこでも(離島を除く)アクセス可能である点です。これにより、地理的な制限に関係なく、事業所や飲食店など多様なビジネスが利益を得ることができます。また、ハルとくでんきは、顧客の具体的な使用状況に合わせたカスタマイズされた電力プランを提供することで、利用者に最大限の柔軟性とコスト効率を提供しています。

新電力とエネルギー環境への寄与

新電力とSDGs

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された、持続可能な開発目標のことです。SDGsの目標7は「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」であり、再生可能エネルギーの普及が重要な課題となっています。

新電力は、再生可能エネルギーの利用促進に貢献することで、SDGsの達成に寄与することができます。

例えば、ある新電力会社は、再生可能エネルギー100%のプランを提供しており、このプランの利用により、年間で約1,000トンのCO2排出量を削減できるとしています。

また、別の新電力会社は、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー発電事業を自社で行っていることで、再生可能エネルギーの普及に貢献しています。

新電力と太陽光発電

太陽光発電は、再生可能エネルギーの一種であり、近年導入が拡大しています。新電力は、太陽光発電の普及を促進するために、さまざまなサービスを提供しています。

例えば、ある新電力会社は、太陽光発電の余剰電力を買い取るサービスに加えて、太陽光発電の設置を支援するサービスを提供しています。このサービスでは、太陽光発電の設置費用の一部を新電力会社が負担し、消費者は初期費用を抑えて太陽光発電を導入することができます。

また、別の新電力会社は、太陽光発電の余剰電力を、自社の電気自動車の充電に利用するサービスを提供しています。このサービスにより、太陽光発電の余剰電力が有効活用され、再生可能エネルギーの利用拡大につながります。

太陽光発電の認定価格買取制度

太陽光発電の余剰電力を買い取る制度のことを、認定価格買取制度といいます。この制度により、太陽光発電を導入した家庭や事業所は、余剰電力を電力会社に売却することができます。

新電力の中には、認定価格買取制度の買い取り価格を高く設定している会社もあります。このことにより、太陽光発電を導入する家庭や事業所が増え、再生可能エネルギーの普及が促進されます。

まとめ

新電力は、電力小売全面自由化により、電気料金の低減や環境に配慮した電気の利用促進など、エネルギー環境への寄与が期待されています。

新電力は、SDGsの達成や太陽光発電の普及など、エネルギー環境の持続可能性に貢献できる可能性を秘めています。

新電力は、さまざまなプランやサービスを提供しており、消費者は自分のニーズに合った新電力会社を選ぶことができます。新電力への乗り換えを検討することで、電気料金を節約したり、環境に配慮した電気を利用したりすることができるでしょう。