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経理自動化で中小企業が改革を手繰り寄せる方法

作成者: ビズソル編集部|2023.9.25

中小企業にとって、経理業務は経営を支える重要な業務です。しかし、人手不足やITツールの導入が進んでいないことなどから、経理業務に多くの時間と労力を費やしているケースが多く見られます。

本記事では、中小企業が抱える経理業務の課題と、それらを解決する経理自動化について解説します。また、経理自動化の導入にあたっての注意点や、未来の可能性についてもご紹介します。

中小企業の経理における課題と経理自動化の意義

中小企業が抱える経理業務の課題は、以下のとおりです。

  • 人手不足による業務負担の増加
  • 属人化による業務の非効率化
  • 紙の帳簿や伝票による属人化とミスの発生

これらの課題を解決するためには、経理自動化による業務効率化が有効です。経理自動化によって、以下のメリットが期待できます。

  • 業務効率化と時間の節約
  • データエラーの減少
  • コスト削減

経理自動化に向けた具体的な手段

経理自動化には、以下の4つの手段があります。

  • データ入力自動化ツール
  • 業績分析ツール
  • ペーパーレス化ツール
  • クラウド会計ツール

それぞれのツールの導入メリットと事例をご紹介します。

データ入力自動化ツール

データ入力自動化ツールは、仕訳入力や請求書発行などの経理業務の入力作業を自動化します。これにより、業務の効率化と時間の節約が期待できます。

事例

ある中小企業では、経理担当者が1人で経理業務をすべて担当していました。しかし、人手不足により、仕訳入力作業に多くの時間と労力を費やしていました。そこで、データ入力自動化ツールを導入したところ、仕訳入力作業の時間を1/3に削減することに成功しました。

主なデータ入力自動化ツール

仕訳入力の自動化:freee自動仕訳
請求書発行の自動化:弥生会計クラウド

業績分析ツール

業績分析ツールは、売上や利益などのデータを分析し、経営状況を可視化します。これにより、経営判断の迅速化と意思決定の精度向上が期待できます。

事例

ある中小企業では、経営者が経営状況を把握するのに苦労していました。そこで、業績分析ツールを導入したところ、経営状況をリアルタイムで把握できるようになり、経営判断のスピードアップにつながりました。

主な業績分析ツール

売上分析:BI dashboard
コスト分析:Power BI
顧客分析:Tableau

ペーパーレス化ツール

ペーパーレス化ツールは、紙の帳簿や伝票を電子化します。これにより、保管スペースの削減と業務の効率化が期待できます。

事例

ある中小企業では、紙の帳簿や伝票を保管するために、倉庫を借りていました。しかし、ペーパーレス化ツールを導入したところ、倉庫を解約し、保管費用を削減することに成功しました。

主なペーパーレス化ツール

帳簿の電子化:DocuWorks
伝票の電子化:ScanSnap
文書の共有:Evernote

クラウド会計ツール

クラウド会計ツールは、インターネット上で経理業務を処理できるツールです。これにより、場所や時間にとらわれない働き方が可能になり、業務効率化が期待できます。

事例

ある中小企業では、経理担当者が在宅勤務をしていました。そこで、クラウド会計ツールを導入したところ、在宅勤務でもスムーズに経理業務を処理できるようになり、業務効率化につながりました。

主なクラウド会計ツール

仕訳入力:freee
決算:弥生会計 オンライン
分析:マネーフォワード クラウド会計

これらの商品名は、いずれも国内で人気のあるツールです。また、中小企業向けのプランも用意されているため、導入しやすいでしょう。

経理自動化に関するおすすめサービス

弥生会計オンライン


出典元:https://www.yayoi-kk.co.jp/kaikei/

弥生会計オンラインは、弥生株式会社が提供するクラウド型会計ソフトで、基本的な会計機能に加えて経営分析や予算管理機能を備え、企業の経営情報を一元管理できます。インターネット環境があれば場所や時間を問わず利用可能で、直感的な操作性により会計知識がなくても簡単に使用できます。自動仕訳やクラウド連携機能を含む効率的な機能が充実しており、税理士や会計事務所とのデータ連携も容易です。

マネーフォワードクラウド会計


出典元:https://biz.moneyforward.com/

マネーフォワードクラウド会計は、マネーフォワード株式会社が提供するクラウド型統合会計ソフトで、会計、財務、経営分析をワンストップで提供し、企業の経営改善をサポートします。主な特徴は会計業務の自動化、経営分析の高度化、そしてモバイル対応で、効率的な会計業務と経営状況の可視化を実現します。

総括

経理自動化は、中小企業が抱える経理業務の課題を解決し、経営改革を実現するための有効な手段です。本記事でご紹介した内容を参考に、自社に合った経理自動化を導入し、業務効率化と経営の改善につなげましょう。

経理自動化がもたらす未来の可能性

経理自動化は、今後もさらに進化していくと予想されます。例えば、AIやRPAを活用した自動化や、IoTやブロックチェーンなどの新技術を活用した自動化などが考えられます。

これらの技術の進化により、経理業務はさらに効率化され、より高度な分析や意思決定が可能になるでしょう。また、経理担当者の業務は、データの収集や分析など、より付加価値の高い業務にシフトしていくことが予想されます。

未来の経理を捉えるためのアドバイス

中小企業が経理自動化を成功させるためには、以下の点が重要です。

  • 経営層の理解とサポートを得る
  • 自社の業務内容や規模に合ったツールを選ぶ
  • 導入後の運用体制を整える

また、経理自動化はあくまでも手段であり、目的ではありません。経理自動化を導入することで、どのような経営改革を実現したいかを明確にしましょう。

本記事が、中小企業の経理自動化の導入に役立てば幸いです。

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