「間借りに使える飲食可レンタルスペースはどう探せばいい？」
そんな悩みを持つ初心者向けに、探し方のコツ、失敗しない選び方、注意点をわかりやすく解説。 おすすめの検索サイトも紹介し、読後には自分に合った間借り先を見つけやすくなるガイドです。
間借り×レンタルスペースという選択肢
飲食の間借りといえば、以前は既存の飲食店の空き時間を借りる方法が中心でした。しかし最近は、キッチン付きのレンタルスペースを活用して間借り営業を始める人が急増しています。
その理由は、準備の少なさと始めやすさにあります。
レンタルスペースは短時間から利用でき、契約もシンプルで、初期費用をほとんどかけずに営業を試せます。ガスコンロや冷蔵庫などの設備が整った物件も多く、自分のメニューに合わせて場所を選びやすい点も魅力です。
さらに、検索サイトの普及によって「飲食可」「キッチン付き」などの条件で物件を簡単に探せるようになり、これまでのように知人頼みで探す必要もありません。
低リスクで小さく飲食に挑戦したい人にとって、レンタルスペースは取り入れやすい選択肢の一つになっています。
間借り営業のメリット・デメリットや開業までの流れを詳しく知りたい方は、
飲食店を間借りで始めるには？初期費用・流れ・注意点をまとめた開業ガイド もあわせてご覧ください。
飲食可レンタルスペースの探し方
飲食可のレンタルスペースは、従来の「人づて」だけではなく、さまざまなルートから見つけられるようになりました。特にこれから間借り営業を始める人にとっては、どこで探すと効率よく、自分に合う物件に出会えるかが最初の大きなポイントになります。ここでは、実際に多くの人が利用している代表的な3つの探し方を紹介します。
レンタルスペース検索サイトで条件指定して探す
もっとも一般的で、効率よく候補を絞り込める探し方が、レンタルスペースの検索サイトを利用する方法です。
「飲食可」「キッチン付き」「商用利用可」など、必要な条件を入力するだけで、該当する物件が一覧で表示されるため、初めて探す人でも比較しながら進めやすいのが特徴です。
写真や料金、利用可能時間、設備の有無など、実際の営業をイメージするうえで必要な情報がひと目で確認できるため、現地に行く前の段階でかなり候補を絞り込めます。
利用者が多いぶん掲載数も豊富で、「希望エリアで飲食可の場所が見つからない」という状況が起きにくい点も大きなメリットです。
キッチン付き・シェアキッチン特化サービスを使う
もう1つのルートが、飲食営業を前提に設計されたシェアキッチン系のサービスを利用する方法です。一般的なレンタルスペースよりも飲食向け設備が整っていることが多く、調理工程が多い料理や、オーブンを使ったメニューを提供したい人にとっては特に相性が良い選択肢です。
シェアキッチンの多くは保健所の営業許可に対応した設備が整っており、用途に合わせてプランを選べるものもあります。
「物件の雰囲気よりも、まずは設備の充実度を重視したい」という人や、「一度試してから間借り先を広げたい」と考える人にとって、検討の価値が高いルートです。
SNS・コミュニティで“レンタル可能な店”を探す
検索サイトには掲載されていなくても、実は空き時間を貸したいと考えている飲食店やキッチン付きスペースは少なくありません。そこで近年活用されているのが、InstagramやX、地域コミュニティなどのSNSです。
「間借り募集」「キッチン貸します」といった投稿を見つけやすく、写真や動画で店内の雰囲気や設備を確認できるため、イメージの相違が起きにくいのが利点です。
SNSの強みは、発信者と直接やり取りできる点です。条件の相談や営業スタイルの説明をリアルタイムで進められるため、双方の理解が早く、掲載サイトにはない個別交渉ができるケースもあります。検索サイトの情報だけでは見つからない“隠れた空き枠”に出会える可能性が高まるため、他の探し方と併用すると選択肢が広がりやすくなります。
間借り向きレンタルスペースの選び方（チェックリスト）
飲食可レンタルスペースは数が多く、写真だけでは判断しにくい部分もあります。実際に営業を始めてから「思っていた設備と違った」「動線が使いにくい」などのギャップが生まれやすいため、候補を絞る段階で“見るべきポイント”を押さえておくことが欠かせません。ここでは、初めて間借り営業をする人でも失敗しにくいよう、選ぶ際に必ず確認しておきたい項目を整理します。
設備・レイアウトがメニューとオペレーションに合うか
飲食営業では、提供するメニューによって必要な設備が大きく変わります。
コンロの口数、オーブンの有無、冷蔵庫の容量、シンクの広さといった要素は、実際のオペレーションに直結します。写真で「きれいに見える」だけではなく、自分のメニューを“その場所の設備で現実的に作れるか”を具体的にイメージすることが重要です。
また、レイアウトや動線も見落としがちなポイントです。ワンオペで回すのか、提供まで何工程あるのか、盛り付けスペースは十分かなど、営業中の動きを想像すると、見た目では気づかない不足が見えてきます。
実際に使える“営業時間”と費用のバランス
レンタルスペースの料金は、仕込み・準備・片付けを含めてすべてを予約時間内で行う必要があるケースが一般的です。たとえば、3時間の予約でも仕込みと片付けに1時間ずつ必要なら、実際に提供できるのは1時間だけになります。こうした“実働時間”まで含めて費用を考えることで、思わぬコスト増を避けられます。
さらに、営業したい時間帯が利用できるかどうかも必ず確認しておきたいポイントです。
モーニングを出したいのに午前帯が利用不可だったり、夜カフェをやりたいのに21時で利用終了だったりすると、コンセプトとのミスマッチが生まれてしまいます。
スペースの料金だけで判断するのではなく、「自分の営業プランに合う時間が確保できるか」という視点で比較することが、間借り営業では特に重要です。
飲食提供に関する制限
飲食可と書かれていても、提供できる料理の範囲には制限があるケースが多くあります。
強い匂いが出る料理、油煙が多い調理、アルコール提供などは、建物の構造や管理ルールによって制限されている場合があります。
特に、小規模スペースでは換気能力によって出せるメニューが大きく左右されます。
一見問題なさそうでも、「提供していいもの」「禁止されているもの」はスペースごとに異なるため、契約前に必ず確認する必要があります。
原状回復・清掃・ゴミ処理のルール
レンタルスペースで起きやすいトラブルが、この“清掃・ゴミ”まわりです。
どこまで掃除するのか、洗い物はどう扱うのか、ゴミは持ち帰りか廃棄できるのかなど、細かい取り決めがスペースによって大きく異なります。
特に飲食の場合、ゴミの量も脂汚れも多くなるため、そのスペースの清掃ルールが、自分の営業スタイルで無理なく守れる内容かを確認することが大切です。
後から追加料金が発生するケースもあるため、契約書や利用規約の該当箇所は必ず確認しておきましょう。
保険・補償の範囲とトラブル発生時の対応
機器を借りて使う以上、設備トラブルや破損リスクは避けられません。
万が一の際に、修理費が自費なのか、保険でカバーされるのかによって、負担は大きく変わります。
また、来店者が怪我をした場合の責任範囲、設備の故障が営業に影響した場合の対応など、飲食営業には“想定外のトラブル”が起こりやすいものです。
細かな規約を読むのは面倒に感じますが、ここを曖昧にしたまま契約すると、いざという時に困ることになります。
おすすめのレンタルスペース検索サイト3選
飲食可レンタルスペースを探すときは、物件数が多く、条件検索がしやすいプラットフォームを使うほど、自分に合った間借り先を見つけやすくなります。とくに、設備の詳細や口コミがしっかり掲載されているサービスは、現地に足を運ぶ前から営業イメージをつかみやすく、初めての間借りでも比較・判断がスムーズに進みます。
ここでは、飲食可・キッチン付きのスペースを探しやすい3つの検索サービスを厳選しました。
それぞれ特徴が異なるため、「まずは幅広く探したい」「短時間だけ試したい」「レビューを参考に選びたい」など、あなたの用途に合わせて使い分けることができます。
間借り営業は、場所との相性が売上に直結するため、どのサービスを使って探すかがとても重要です。まずは以下の3サイトをチェックし、営業スタイルに合うスペースを比較してみてください。
Instabase（インスタベース）
Instabaseは、飲食可のレンタルスペースを探す際に便利な検索サービスです。掲載数が多く、「レンタルキッチン」「キッチンカー向け」など細かな条件で絞り込めるため、自分の営業スタイルに合うスペースを素早く見つけられます。
各スペースのページには設備や写真が詳しく掲載されており、実際に調理ができる環境かどうかを事前に判断しやすい点も特徴です。また、口コミから設備の使い勝手や清掃状況なども確認できるため、初めての間借りでも安心して候補を比較できます。
「まずは幅広く物件を見たい」「効率よく条件に合うスペースを探したい」人にとって、使いやすい検索プラットフォームのひとつです。
＼Instabase（インスタベース）でレンタルスペースを探す／
SPACEE（スペイシー）
SPACEEは、使いやすい検索画面とシンプルな料金設定が特徴のレンタルスペースサービスです。必要な情報がコンパクトにまとまっており、「貸切カフェ・レストラン」の条件で絞って検索することで、初めて間借り先を探す人でも直感的に使えます。
1時間から柔軟に予約できる物件が多く、短時間だけ営業のテストをしたい人や、週末だけのポップアップ営業を検討している人に向いています。
店舗の写真や設備情報も十分に掲載されており、営業に必要な調理器具やスペースの広さを確認しながら候補を絞り込むことができます。気軽に借りられる物件が多いので、間借り営業を“試しながら育てたい”人にとって便利なプラットフォームです。
＼SPACEE（スペイシー）でレンタルスペースを探す／
SPACEMARKET（スペースマーケット）
スペースマーケットは、掲載数の多さと用途の幅広さが魅力のレンタルスペース検索サービスです。ポップアップストア向けの飲食可スペースも豊富に掲載されており、「キッチン付き」「間借りカフェ」など自由にキーワードを指定しながら、自分の営業に合う場所を効率よく探せます。
特徴は、スペースの写真・設備情報が細かく掲載されているため、現場の雰囲気や動線をイメージしやすいところです。レビューも豊富で、実際の利用者が感じた清掃のしやすさや設備の状態など、間借り営業で気になるポイントも事前に把握できます。
初めての間借り先を探す際でも、候補を幅広く比較できるプラットフォームとして使いやすいサービスです。
＼SPACEMARKET（スペースマーケット）でレンタルスペースを探す／
レンタルスペースを使った間借りを成功させるコツ
レンタルスペースでの間借り営業は、初期費用を抑えて挑戦できる一方で、場所ごとのルールや使える時間の制限があるため、限られた条件の中でいかに運営を組み立てるかが成功の分かれ目になります。ここでは、初めてでも無理なく続けられるように、実際の営業で効果が出やすいポイントを整理しました。
いきなり長期契約にせず、短期・スポット利用から始める
最初から長期契約を結んでしまうと、場所との相性が合わなかったときにリスクが大きくなります。
レンタルスペースの強みは「短期利用で試せる」ことにあるため、最初は1日・数時間の営業からスタートし、動線・設備・お客様の反応を見ながら改善していく方が、結果的に軌道に乗りやすくなります。
とくに、初期の段階では「どんな客層が来るのか」「提供までの流れがスムーズか」など、実際に営業してみないとわからない点も多く、短期利用の方が学びを得やすいメリットがあります。
平日／週末／時間帯ごとの“売れ方”をテストする
レンタルスペースは利用できる時間帯が決まっているため、どの時間帯にどんなお客様が来るのかを把握することが重要です。
同じ場所でも、平日の昼と週末の夜では客層もメニューの動きも大きく変わるため、数パターン試してみるだけで営業戦略が大きく変わります。
たとえば、
- 平日昼 → 近隣の会社員向けにテイクアウトが好調
- 週末午後 → カフェ利用が中心で客単価が上がる
- 夜帯 → アルコール提供を前提にしたメニューが強い
このように“売れる時間帯”が見えてくると、同じ場所でも効率よく売上を作れるようになります。
リピーター作りの導線を必ず用意しておく
レンタルスペースでの営業は、「一度来てくれたお客様とどうつながるか」がとても重要になります。SNSのフォローやLINE公式アカウントへの誘導、次回営業日の案内など、再来店につながる動線を必ず用意しておくことが成功への近道です。
とくに間借り営業は「次いつ営業するの？」と聞かれやすい業態なので、営業日やメニューの告知がしやすい仕組みがあるだけで、リピート率が大きく変わります。場所が変わってもお客様がついてきてくれる環境を作れると、レンタルスペース営業でも安定した集客が実現しやすくなります。
まとめ｜まずは小さく試して、自分に合う場所を見つけよう
飲食可レンタルスペースを活用した間借り営業は、初期費用を抑えながら実際の販売や接客を試せる、今の働き方に合った開業スタイルです。スペースごとに使い勝手やルールが異なるため、自分の営業スタイルに合う場所を丁寧に選ぶことが大切になります。
探し方の段階では、レンタルスペース検索サイトやシェアキッチン、SNSなど複数のルートを組み合わせて候補を広げると、自分に合うスペースが見つかりやすくなります。そのうえで、実働時間の取りやすさや設備の相性、利用時の細かなルールを確認し、無理なく続けられる環境を選ぶことで、間借り営業はぐっと進めやすくなります。
最初から完璧を目指す必要はありません。まずは短期利用から小さく試し、メニューの反応や客層、時間帯による売れ方を確かめながら改善していくことが、間借り営業を軌道に乗せる一番の近道です。
あなたのスタイルに合うスペースはきっと見つかります。
ぜひ今回紹介したサービスも活用しながら、間借り営業の第一歩を踏み出してみてください。
関連記事
